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チラシの裏~勇者弐位のゲーム日記

 ゲーム大好きな大阪のオバチャンのほぼゲームのことしか書いてない日記。10年やってたブログがプログラム書き換えられて海外の怪しいサイトに飛ばされるようになったんで、2017年4月に引っ越ししてきました。10年分の過去記事が36MBもあるし、データが壊れてるのか一部送れないものもあり、まだまだインポートの途中(;^_^   過去記事分は引っ越しで持ってきたものなので、表示が一部おかしいかもm(__)m  

A Novel:解答編



 今日のかまいたちの夜 輪廻彩声はどうかな?


 犯人がわかった!


 透は、犯人が分かったんです、と言って、俊夫さんに向かって、最後に時計を合わせたのはいつかを尋ねた。
 俊夫さんは、クォーツだからめったに狂うことがないので、記憶がない、と答えた。
 続けて、透は、鳩時計を合わせたのは誰かを尋ねた。
 俊夫さんが、シーズンが始まる前に、自分が電池を入れ替えて、合わせた、と答えた。
 透が、自分の時計に合わせたことを確認すると、そうだ、と俊夫さんが答えた。
 俊夫さんの時計は、その時から狂っていた、と透は言った。
 そして、透は、香山さんに、香山さんの時計は高そうだから狂ったりしないのかを尋ねた。
 香山さんは、巻き忘れると止まるが、狂ったりはしない、と答えた。
 透は、最後に合わせたのはいつか尋ねると、香山さんは、ハッとした表情を浮かべた。
 透は、今までのことをまとめる、と言って話し出す。


 シュプールの鳩時計は、俊夫さんが合わせたもので、正確な時間より5分進んでいた。
 当然、俊夫さんの時計も5分進んでいる。
 時計以外に時間を知る方法は、テレビ、ラジオ、電話時報、ビデオがあります。
 このシュプールには鳩時計以外時計がないので、ビデオの時間表示は非常に目につくものになっています。
 僕は、ビデオ表示が点滅しているのに気づいていましたが、それが何かはわかりませんでした。


 それを聞いた俊夫さんは、ここのビデオは停電すると、そのことを気付かせるために数字が点滅するようになっている。夕べの停電のせいで、ビデオの時間は全部狂っていた、と告げる。
 ここのビデオは、停電している間はタイマーが止まって、通電が始まると、また動くようになるタイプ、とのこと。
 それを聞いた透は、夕べの停電以降、ビデオの時刻表示は、正確な時刻から11分遅れ、鳩時計を比べると、16分遅れになっていたのだ。
 鳩時計と同じ時刻だったとすると、16分間停電していたことになる、と説明した。
 小林さんが、ビデオの時計を合わせたとき、電話の時報で確認した、と言うと、透は、停電は11分だったが、重要なのは犯行があったと思われる時間だ、と言い出す。


 透は、このペンションには3通りの時間があった、と話し出す。
 鳩時計と俊夫さんの時計、狂ったビデオ、正確だと今は判明している透の時計の3つだ。
 鳩時計と俊夫さんの時計は、俊夫さんが合わせたから、当然同じになる。
 香山さんの時計は、いったいどんな時間だったのか?
 香山さんの時計は、ぼくよりも11分遅れ、俊夫さんよりも16分遅れている。
 不思議なことに、香山さんの時計は、停電で狂ったビデオの表示と同じだ。


 香山さんは、偶然だ、と抗議する。
 透は、昨日の夕食の前、香山さんは鳩時計に合わせていたのを見た、と言って話を続ける。
 昨日の夕食の時点では、香山さんの時計は鳩時計に合っていた。
 田中さんが自室に戻り、停電があり、やがて元に戻った。
 そして次の日、不思議なことに、香山さんの時計は16分も遅れ、狂ったビデオと同じ時間だった。
 つまり、香山さんは、停電以降、ビデオのある部屋に入って、自分の時計を合わせた。


 透は、部屋にビデオがある人に、部屋に香山さんを招き入れたかを確認すると、誰も招き入れていなかった。
 透は、香山さんが、夕べ停電以降、田中さんの部屋に入り、ビデオ表示を見てしまい自分の時計を合わせた、と告げる。
 春子さんが、あなたなの?どうしてなの?と絶叫する。


 透は、犯行の後あわてて同じ凶器で電話線を切っていることから、香山さんが、始めから田中さんを殺す気があったとは思えない。計画的犯行なら、あらかじめ切るだろうから、と言って話し出した。
 最初は落ち着いて話をしていて、その時に時計を合わせた。
 その後、口論するか何かあり、香山さんは田中さんを殺した。
 計画的でないなら、凶器は、田中さんの持ち物だろう。旅行中持っていそうな刃物というとカミソリくらいだろう。


 事件の真相


 香山さんが腹から絞り出すような声で話し出した。


 あいつはマムシのような奴やった。
 あいつは、黒木英治ちゅう元総会屋、いや、ヤクザや。
 会社始めた頃、労働争議やらなんやらで、やくざまがいの連中につい世話になることもあった。
 やっぱりこのままやったらいかん、そう思うて、すっぱり手ぇ切ったんや・・・切ったつもりやったんや。
 そしたら、暴力団新法やなんやができて、金回りが悪なったんやろな・・・あの手この手でたかり始めよったんや。
 昔のつきあいがあるさかい、警察に訴えるわけにもいかへん。
 黒木は、そん中でも一番たちの悪い奴や。こんなことまで追っかけてきよって、五千万よこせ、そやなかったら会社つぶしたるって言いよった。
 そんな金出るわけあらへん。話し合いで何とかならんか思たけど、最後にはあいつ、家族に何かあってもええんかいって・・・
 そいで、わし、かーっとなって、気付いたらあいつの首絞めてたんや。
 ・・・はっとして、手ぇ放したけど、あいつ目ぇ剥いて泡吹いとった。
 カバンからでっかいマイソリが覗いとったさかい、それであいつの喉、切ったったんや。


 みんなが下を向いていると、突然、真理の悲鳴が聞こえてきた。


 逃亡と追跡


 顔を上げると、香山さんが、後ろから真理を抱きかかえるようにして、喉元に茶褐色に汚れたカミソリの刃を押し当てている。
 頼むから動かんといてくれ!この子を傷つけとうない!と、脅迫というより必死に懇願する香山さん。
 お願いだからもうやめて、と春子さんが涙声で訴えるが、香山さんはかぶりを振った。
 すまん、春子、と言いながら、香山さんは、真理を引きづるように談話室から玄関の方へ向かう。
 小林さんが近づくのを見て、香山さんは、車を玄関へ回すんや、と言い放つ。
 小林さんは、車で逃げるのは無理だから、止めた方がいい、と答える。
 香山さんが、ええから持ってこい!と怒鳴ったので、小林さんは、裏の駐車場へ向かった。
 奥さんと、可奈子ちゃんが泣き出した。
 しばらくして、表玄関にエンジンの音が響いてきた。
 真理は半ば意識を失いつつあり、香山さんが支えていなければ、自分からカミソリの刃に向かって倒れていきそうに見える。
 玄関から、雪まみれの小林さんが入ってきて、その子を離せ、と言った。
 香山さんは、みんな、そっちに寄るんや、と怒鳴ったので、みんなは談話室の片隅に集まった。
 「そこでじっとしとるんやで。麓で解放したる。もし下で警察が待ち構えとったりしたら、どうなるか分かっとるやろな?」と香山さんが言いなが、真理を引きずって、玄関ポーチを下り、エンジンをかけたままの車に乗り込んだ。
 透は、玄関のドアを飛び出した。
 白いヴァンが、白い闇の中に溶けるように消えてしまった。
 透は、小林さんに向かって、車を貸してください、と頼んだ。
 俊夫さんが、俺の車で行こう。このあたりの運転なら、俺が一番慣れている、と言った。
 俊夫さんが、車を取り行くと、小林さんは、真理ちゃんを頼む、と透に言った。


 俊夫さんは、ハンドルにしがみつき、できるかぎりのスピードで飛ばしてくれた。
 あっと思った瞬間、車はコマのよにスピンし、衝撃とともに止まった。
 助手席の側から雪の壁に激突したようだ。


 香山の良心


 ペンションから1kmほどは走っただろうか。
 歩いては戻れないし、真理も助けられなかった。
 その時、木々の枝を震わせて、低い爆発音が地鳴りのように響いてきたので、音のした方向へと向かった。
 足元に真新しいタイヤの跡が刻まれているのに気づいた。
 タイヤの跡をたどっていると、白い林が途切れ、視界が開けた。
 道がない。
 急カーブだ、と俊夫さんが言った。
 タイヤの跡は、カーブを無視して、まっすぐに崖っぷちに向かっていた。
 ガードレールが飴細工のように引きちぎられている。
 眼下を見下ろすと、遥か下の沢に火の手が見える。
 真理!と絶叫した透は、がっくりと膝から雪の中に崩れ落ちた。
 透、と声が聞こえたので、振り向くと、真理が透の方へ向かった歩いて来る。
 泣きながら真理が、「あたしを降ろしてくれたの・・それからスピードを出して・・・」と話した。
 香山さんは、真理を道連れにするつもりなど始めからなかったのかもしれない。いや、土壇場で良心が勝ったのかも。 にほんブログ村 ゲームブログ 今日やったゲームへ
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勇者弐位
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女性
職業:
大阪のオバチャン
趣味:
ゲーム
自己紹介:
 ゲーム大好きな大阪のオバチャンです。
 やりたいゲームは発売日に買ってるが、プレイする時間がまったく足りてないでの、クリアするのはいつになるのやら・・・

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