今日のアパシー学校であった怖い話1995特別編はどうかな?
5週目開始!
一人目は新堂誠を選択→シナリオ:ゴングが鳴って→
新堂エンディング№29:へそまがりを見る。
二人目は風間望を選択→シナリオ:カミカクシ→エンディング№06~09を見る。
3人目は福沢玲子を選択!
福沢玲子は1年G組の生徒。
「突然だけど、坂上君って宗教はなんなの?」
- 親と一緒
- あまり人に言いたくない→シナリオ:彼と彼女の秘密
- 無神論者
- 違う話を聞きたい
「ふ~ん、じゃあ坂上君は子供の頃から、宗教を身近に感じていたんだね。うちは無宗教だったから、そういう感じってよくわかんないけどさ。宗教に限らないけど、一言でグループ活動っていっても、ピンからキリまであるよね。その中で、私が一番怖いのは、中で何をやっているのかわからない、不気味なグループかなあ。私がこれからするのは、そんな奇妙で不気味なグループ活動の話だよ」
あるクラスに吉島春香という女子生徒がいた。
彼女は見事なまでに平凡な女の子だった。
吉島は普通の友達に囲まれて、別に不満のない毎日を過ごしていたんだけど、一つだけこうだったらいいなって考えていたことがあった。
それは、彼氏が欲しい、ってことだった。
恋愛って自分ひとりでどうにかなるものでもない。相手がいて、初めて成り立つものだから、自分から行動を起こさないと。
でも、吉島は、表面上そんな素振りは少しも見せなかった。友達が恋バナをしてる時も、吉島は一人いつも飄々とした態度をしていた。
ある日の休み時間、吉島はいつものように、仲のいい友人たちとお喋りしながら適当に時間を過ごしていた。
「知ってる?うちの学校って怪談の宝庫なんだよ」
「へぇ、学校の七不思議とか、そういうやつ?」
吉島は「やだなあ、私、ホラーとか苦手なの」と苦笑いしていた。
「そういえば坂上君って、ホラー好き?」
- 好き
- 嫌い
- どっちでもない
「私はこんな集まりに出るくらいだから、チョー大好きだよ!
私の好きなマンガ家さんはね・・・あ、ごめん。つい話が脱線しちゃった。話を戻すね」
吉島は内心怖い話は嫌だなぁって思っていたが、友達が熱中していたので邪魔はしないで話を聞いていた。
「旧校舎に何でも願いを聞いてくれる悪魔がいるんだって。ただし条件は魂と引き換えなんだって。ねえ信じる?」
「それって死んじゃうじゃん」
「差し出すのは死んだ後のことなんだって。だから生きている間は、別にどうってことないみたい」
「私は嫌だなあ」
「で、どうやって悪魔を呼び出すの?」
「何かよくわかんないんだけど、儀式をする必要があるんだって。その方法が書かれた本が、図書室にあるって話なんだよ」
「その悪魔に願いを聞いてもらった人って、この学校にいるの?」
「いるんじゃない?知らないけど」
放課後になって、吉島は一緒に帰ろうという友達の誘いを断って、一人である場所に向かった。
それは図書室だった。
吉島は興味のないフリをしていながらも、願いを聞いてくれるという悪魔の話に興味を持った。
このままじゃいつになったら理想の恋人に出会えるかわからないから、悪魔に頼んで手っ取り早く彼氏を作ろうと考えた。
ダメでもともとって思いながら、あまり期待しないで本棚を漁りだしたが、悪魔っていうのは、そんな人間の心の隙を見つけて忍び寄ってくる。
なんと、本当に怪しい本が出てきちゃった。
彼女は、本棚の中から真っ黒な背表紙の本を見つけた。真っ黒だけならともかく、題名を何も書かれていない。
吉島はその怪しい本を手に取り、ページをめくってみると、旧校舎の悪魔を呼び出す方法が書かれていた。
吉島はその本をこっそり鞄に入れて、とりあえず家に帰ることにした。
吉島は自分の部屋に戻ると、本の中身をじっくりと読みふけった。
その本によると、悪魔を呼び出すには、魔法陣を床に書いて、動物の血液を小瓶に入れて供物とし、呪文を唱えるとのことで、吉島は飼っていたペットをためらうことなく殺した。
翌日の放課後、吉島は必要な道具を全部用意して、あとは儀式を実行するだけって段取りになったが、直前になって、ひとりじゃ不安になってしまった。
そもそも旧校舎は立入禁止だし、昼でも薄暗くて、女の子が一人で行けるような場所じゃない。
そこで、中山は友達の天音瑞希に声をかけた。
「あのさ、これからちょっと付き合ってくれない?」
「いいけど、どこに?」
「旧校舎よ」
「はあ?なんでまた」
事情を説明すると天音は渋い顔をした。
「やめたほうがいいって。
それに勝手に旧校舎に入ったりしたら、先生に怒られるよ」
「やるだけやってみたいのよ。ね、お願い。別に瑞希は何もしなくてもいいから。ね?ね?」
「・・・うん、わかった。でも、私は本当に何もしないからね」
「ありがとう!」
二人はさっそく旧校舎に向かった。
「ねえ、春香!やるんなら早くやってよ」
天音は、さっさと帰りたくてしょうがなかったから、吉島をせかした。
「あ、ここにしようか」
オンボロの教室に入ると吉島は、儀式のための道具を取り出した。
吉島はまず、本にかかれた通りの魔法陣の作成にとりかった。
本に書かれている図案を一生懸命書き写している吉島の背中に向かって、天音はふと心に浮かんだ疑問を尋ねた。
「あのさあ、悪魔が実際にいたとして、本当に魂を犠牲にしてまで彼氏が欲しいわけ?」
「そう、私は生きているうちに幸せになりたいの。死んだ後のことなんて、どうでもいいわ」
やがて魔法陣は完成し、指定の位置に小瓶を置いて、吉島は中央に立った。あとは呪文を口にするだけ。
「瑞希も、魔法陣の中に入りなよ」
「いいって、それよりも一刻も早くこんなところから出たいんだから」
吉島は呪文が書かれたページを開いて、間違えないように慎重に唱え出した。
すると、教室は急激に闇に包まれた。
魔法陣の上方、空中にさらに黒い霧のようなものが沸き上がり、中から漆黒の闇が結晶したかのように、ゾクリとするような容貌の悪魔が現れた。
黒い衣を身に纏い、背中には大きなこうもりの翼を生やした悪魔は、人間でいうと青年ぐらいの年齢に見えた。
そいつは重く低い声で、吉島に言った。
「私を呼び出したのはお前か?」
それを耳にした天音は、悲鳴を上げながら、一目散に教室を飛び出してしまった。
「さあ、願いを言ってみろ。お前の魂と引き換えに、叶えてやろう」
「私、彼氏が欲しいんです。カッコいい彼氏が。あ、それと優しくてずっと私のそばにいてくれる人が良いです」
「ほう、容姿と性格がすぐれ、死ぬまで一緒に添い遂げてくれる男だな。そのような男が手に入るなら、魂を差し出すというのだな」
「はい、私は、生きているうちに楽しめれば、それでいいんです」
「ほう、お前は潔いのだな。そのような人間の魂なら、喜んでいただこう。
では契約を交わそう」
そして吉島は悪魔と契約した。
吉島に彼氏ができたのは、間もなくのことだった。
放課後、吉島がいつものように友達をおしゃべりしていると、突然一人の男子生徒が入ってきた。
その人は、誰もが思わず振り返るぐらいのかっこいいって評判の赤星先輩だった。
赤星は、密かにファンクラブがあるほど、女子に人気がある。
「春香、よかったら今日も一緒に帰らない?」
「あ、先輩!もちろんですよ」
「じゃあ、君の支度が終わるまで廊下で待ってるから」
「はい、すぐ行きますね」
「いつの間にあんな彼氏ができたのよ」
「あの赤星先輩でしょ?」
「どっちが告白したの?」
あれこれと聞かれて、吉島は天にも昇るような気持ちになった。
「うふふ、想像に任せるわ」
そう言い残した吉島が、赤星と二人で仲良く去って行くのを見ながら、みんなは羨望のため息を漏らした。
でも、その中に一人、心中穏やかでない人がいた。天音だ。
「彼女の胸のうちはどうだったと思う?」
- 吉島さんが心配だった
- 妬ましかった
吉島が悪魔に魂を売って手にした幸せを見ていた天音は、心から祝福する気になれなかった。
ある日の休み時間、吉島が机の上のカードを並べて一人の友達に声を掛けた。
「栗山さん、占ってあげようか?」
「何それ?タロット?」
「ちょっと違う。恋愛が上手くいくかどうか見てあげるよ」
「じゃあ、お願いしよっかな、私に彼氏ができるかどうか、占ってよ」
「じゃあ、ここに座って」
吉島は、カードを並べて眺めていたかと思うと、近いうちに彼氏ができる、と言った。
「絶対に大丈夫だから。私が保証する」
それを見ていた天音は嫌な予感がしていた。
放課後、吉島と栗山が連れ立ってどこかに向かう姿が見えたので、天音は後を追った。
二人は旧校舎に入っていった。
天音は、吉島が悪魔召喚の儀式を行うつもりであることに気付いたが、旧校舎に踏み込む勇気はなかったので、引き返した。
数日後、天音は、隣のクラスの男子と並んで楽しそうに話しながら歩いている栗山を見かけた。
栗山の恋は見事に成就した。
それからというもの、吉島に占ってもらえば絶対に恋人ができるって噂が立つようになり、平凡な女の子だった吉島はすっかりクラスの人気者になった。毎日、彼女の元には、恋に悩める女の子たちが押し掛けるようになった。
中には、彼女のことを宗教の教主様みたいに崇める人いた。
そのうち吉島がこんなことを言うようになった。
「恋愛こそ人生のすべて、恋愛のためなら魂さえ捧げるべきよ!すべての女の子に恋愛の素晴らしさを伝える。それが私の使命なの!」
ここまでくると、もう立派な宗教だ。愛の伝道師、みたいな。
そう時間も経たないうちに、吉島のクラスの女子の大半に彼氏ができた。その中には、お世辞にもルックスがいいとはいえない子もいたが、そんな子までお望み通りの男の子とカップルになれた。
だから、吉島には何か神がかり的な力が宿っているだって、誰もが疑わなくなった。
ずっと沈黙を守っていた天音だが、クラスの異常な状態にようやく決心を固めた。
これ以上悪魔との契約者を増やすわけにはいかない。力づくでも止めなくちゃいけないって。
放課後になると、恋に焦がれる女の子がまた一人、吉島に連れられて旧校舎に誘い込まれていった。
吉島の周囲には、悪魔と契約済みの女の子たちが、付き人のように従っていた。
天音は、彼女たちの後をこっそりとつけていった。
吉島たちが一番最初に儀式をした教室に入ると、天音は扉の陰から、そっと様子を窺った。
ずらりと女生徒たちを従えて、吉島が教室の真ん中に立っている。その前には、魔法陣の中で一人の女の子が跪いている。
「私はこれから悪魔を呼び出すわ。あなたの死後、その悪魔に魂を差し出す契約をすれば、あなたの恋は成就するわ」
「悪魔!」
「心配しないで。生きている間は何も困ることはないから。その証拠にここにいる子たちは、何事もなく毎日を過ごしているでしょ?」
女の子が、悪魔と契約すると言うと、魔法陣に動物の血が供えられ、吉島の口から呪文が唱えられた。
その時、天音が「もうやめて!」と言いながら教室に飛び込んできた。
「こんなの間違っているわ。みんな、すぐに止めて!」
室戸は、魔法陣でひざまずいている女の子に駆け寄り、「悪魔と契約したって、いいことなんてないよ。今ならまだ間に合うから、逃げるのよ!」と説得すると、女の子は教室から逃げ出した。
吉島が呪文を全て言い終わると、辺りはまた黒煙に包まれた。また闇の中からあの恐ろしい悪魔が召喚された。
吉島は室戸天音を指さして言い放った。
「悪魔様、お願いです。あの女を始末してください!」
悪魔は地の底から響くような声で言った。
「・・・しかし、お前とは、すでに魂の契約をしている」
「ならば、あなたの望むものを何でも差し上げます!」
「そうか、そこまで言うのなら、お前の寿命をもらい受けよう。人間一人を殺すなら、10年というところか」
「・・・結構です。契約成立です」
「寿命まで差し出すなんて、正気なの?」
「いいの。私は太く短く生きる。
そして、女の子たちに幸せを伝える。人の恋を邪魔する者は排除する。
それが恋愛教の教主たる私の務め」
「・・・よかろう。お前の願い、聞き入れよう」
「ありがとうございます」
悪魔の瞳が怪しく光ると、天音は身動き一つとれないまま命を奪われた。
「天音さんは行方不明ってことになったわ。彼女の死体は影も形を見つからなくてね。
いまやすっかり恋愛教の教祖となった吉島さんは、まだこの学校にいるよ。
実は私も話しかけられたことがあってさ。その時はトイレで急いでいるってごまかして逃げたんだけど。
無害とはいえば無害なんだけど、一言で言えばやっぱり不気味なわけ。
吉島さんに盾突いた人間は消されるという噂があるから、ケチをつける生徒や先生はいないんだって。
あ、でもさ、この話を記事にしたら、坂上君、吉島さんに睨まれちゃうのかな?そして抹殺の対象になっちゃったり?
でも、逆に恋愛教の布教に貢献したって、褒められるかもしれないよ。
どっちになるのかは、記事ができてからのお楽しみだね、きゃははは」
福沢エンディング№16:恋愛教
CGギャラリー:52/124
71:悪魔召喚
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