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今日の
かまいたちの夜×3はどうかな?
食堂のテーブルには、すでにナイフやフォークがセットされていた。
真理がさっさと座ったテーブルに、透も座る。
テーブルの真ん中には、クリスマスツリーの形をしたキャンドルが立っている。
- A:「綺麗だ」
- →そんなセリフを言おうとした透だったが、やはり言えずにただ真理を見つめていた。
- 「何見てるの?」
- B:「君の瞳に乾杯」
- →「・・・全然似合わないから止めた方がいいわよ」
- 透は恥ずかしくなり、あたりを見回した。
- C:「セクシーだよ」
- →「エッチなこと考えているじゃないでしょうね」と真理は面白がっている様子で言った。
小林の妻の今日子と、バイトのみどりが、料理を各テーブルへ運んでいく。
泊り客は、透と真理、三人娘、香山夫妻だけかと思っていたが、もう一人、ペンションには似つかわしくない客がいた。
食堂の隅にコートを着た男が座っている。
食事中だというのに、コートも帽子も脱がず、あまつさえサングラスまでかけている。
透の第一印象はヤクザだった。
- A:「ヤクザがこんなところに?」
- →と透は口にしたが、よく考えたらヤクザが一人でペンションに来るとも思えない、と思った。
- B:「あの人、ヤクザかな?」
- →「失礼でしょ、そんなにチラチラ見たら。それにヤクザが一人がペンションに来て、何をしようっていうのよ」
- そう真理に言われて、透もそうだ、と思った。
スープを一口飲んだ真理は、「おいしい」と言った。
小さな角切り野菜のたくさん入ったミネストローネとかいうイタリア料理だ。
そのあとに出てきた料理も、どれも味も量も満足のいくものばかりで、あちこちからため息に近い声が聞こえていた。
食後のコーヒーを飲みながら、透は、「これって叔母さんが作っているの?」と真理に尋ねた。
「叔母さんは手伝っているだけじゃないかな。
料理が好きなのは叔父さんの方。子供のころから料理人になりたかったんだって。
いったんは諦めてサラリーマンになったんだけど、夢が捨てられなかったのね。子供ができないこともあって、脱サラしてペンションなんか始めちゃったわけ。
たまたまお祖父さん、私のお母さんのお父さんがこのあたりに山をいくつも持っててね。土地だけは始めからあったから、苦労はそんなになかったみたいなのよ」
「じゃあ、真理の家ってお金持ちなんだ」
「そんなことないのよ。土地の大部分は長男の叔父さんの方にいっちゃったから。うちはただのサラリーマン」
食事を終えた人たちが三々五々食堂を出ていく。
透のデジタル時計が19:55を示している。
「じゃあナイターに行こうか」と真理が言い出した。
「冗談だろ!こんな吹雪じゃ、ナイターなんてやっていないんじゃない?」と透が言うと、
「天気予報聞いてるかぎりじゃ、ナイターどころじゃなさそうよ。当分ここから出ない方が安全みたい」とみどりが口を挟んできた。
みどりは年齢不詳だ。暇なときはずっとゲレンデにいるのか、顔も髪もすっかり雪焼けしてまるでサーファーにようだ。
「予報じゃ近年にない大雪になる、って言ってるよ」ともう一人のアルバイトの久保田俊夫もやってきて言った。
俊夫は自称大学6年生。スキー好きが高じて、単位そっちのけでこんなバイトを続けているとのこと。身長は180センチを軽く超えていて、いかにもスポーツ万能といった体つきをしている。日焼け具合もみどりと同じくらいだ。
「ここに閉じ込められた飢え死に、なんてことないでしょうね」と透が尋ねると、
「それは大丈夫。街から離れているからね、食料だけはいつも十分用意してるんだ。缶詰もあるから、この人数だと3週間は腹いっぱい食わせられるよ」と俊夫が答えた。
「3週間ってのは大げさかもしれないけど、明日滑るのは無理かもしれないね。まあ学校は休みなんだし、滞在が延びたって構わないんだろ?」
「叔父さん次第ね。ねえ、透はいいんでしょ?」
- A:「もちろん」
- →本当はバイトがあるのだが、滅多にない機会だから、断っても構わない、と透を思った。
- ホールの方からざわめきが聞こえて来たので、真理と食堂を出た。
- B:「嫌だよ、バイトもあるのに」
- →「だったら透だけでも先に帰ってていいわよ。私は残るから」と真理はむくれている。
- 「でも雪の中、一人で帰れるかな?」
- 「這ってでも帰ればいいじゃない。ねえ、俊夫さん、スキーはお上手なんでしょ。真理、特訓してほしいな」と、甘えた声を出した真理は、俊夫に腕を伸ばしている。
- 「そうだ、バイトは休みだったんだ。すっかり忘れていたよ」
- 透はそう言ってから、慌てて真理の手を引っ張って立ち上がらせ、「ご馳走様っす!」と言って、真理を引きずるように食堂を出た。
C:「もちろん宿泊代はタダなんだろうね?」
- →しかし、誰も返事をしてくれない。
- 「どうなんですか、俊夫さん?」と透はもう一度聞いてみた。
- 「オーナーのお知り合いなんだし、お金は取らない・・・」
- 「ラッキー!」と透は小躍りした。
- 「ご馳走様でした」と言って、真理は立ち上がって食堂を出て行ったので、透は後を追いかける。
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