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チラシの裏~勇者弐位のゲーム日記

 ゲーム大好きな大阪のオバチャンのほぼゲームのことしか書いてない日記。10年やってたブログがプログラム書き換えられて海外の怪しいサイトに飛ばされるようになったんで、2017年4月に引っ越ししてきました。10年分の過去記事が36MBもあるし、データが壊れてるのか一部送れないものもあり、まだまだインポートの途中(;^_^   過去記事分は引っ越しで持ってきたものなので、表示が一部おかしいかもm(__)m  

第五章 三日目・島 その1



 今日の十角館の殺人はどうかな?


 アガサの目が覚めたときにはもう、昼が近かった。
 昨夜ベッドに入ったのは、午前3時を過ぎてからだった。
 身支度をして、洗面具と化粧品の入ったポーチを持って部屋を出た。
 人気のない十角館のホールは、もう正午だというのに相変わらず薄暗く、中央のテーブルだけが白く浮かび上がって見えた。
 アガサはまっすぐに洗面所に向かい、手早く洗面と化粧を済ませた。ホールに戻ると、テーブルの上に散らかったままのカップやグラス、吸い殻でいっぱいの灰皿を片付けにかかる。
 視界の片隅に何か赤いものが引っ掛かった。


 第一の被害者


 どこかで物音がしように感じて、次の瞬間、アガサはありったけの悲鳴を上げていた。
 背後のドアが勢いよく開き、真っ先に飛び出して来たのはカーだった。棒立ちになったアガサを見つけ、次に彼女が凝視しているものに目をやると、「誰の部屋だ」と怒鳴りつけるように問いかけた。
 赤い文字のプレートは、ドアの名札を覆い隠すように貼り付けられているのだ。
 十角形を取り囲んだドアが次々に開いて、他の者たちが飛び出してきた。
 「誰の部屋だ、アガサ」とカーが繰り返した。
 「オ、オルツィの」
 「何ぃ」
 弾かれたようにそのドアに駆け寄ったのはポウである。
 鍵はかかっていなかった。
 呆気ないほど素直に、ドアは開いた。
 「オルツィ!」
 咆哮のように叫ぶなり、ポウは室内に踊り込んだ。
 「なんてこった、オルツィ・・・」
 顔にかぶせられたカーディガンを力尽きたような重い手付きで持ち上げると、ポウは幅広い方を小刻みに震わせた。彼に続いて部屋の入口まで押し寄せ、そこで立ちすくんでいた他の5人が、それにつられて雪崩れ込もうとする。
 「来ないでくれ。頼む。この顔は見ないでやってくれ」
 オイウは両手を挙げ、哀願するように皆を制した。
 「出よう、みんな」と、ポウは仲間たちを振り返った。
 「ここは現場だ。鍵を掛けて置いたほうがいい。鍵は?」
 「ここだよ」
 いつの間にかそこまで足を踏み入れていたのか、エラリイが窓際の机の上からそれを取り上げた。
 「窓の掛け金を外れているが、どうする」
 「掛けて置いたほうがいい。出るぞ、エラリイ」
 「ねえ、オルツィは?」とヴァンが尋ねた。ポウはエラリイから受け取った鍵をぎゅっと握り締め、押し殺した声で答えた。
 「死んでる。絞殺だ」
 「嘘っ」
 アガサが小さく叫んだ。
 「本当だ、アガサ」
 「そんな。ポウ、オルツィに会いたいわ」
 「それは駄目だ」
 ポウは目をつぶり、苦し気に首を振った。
 「オルツィは絞め殺されているんだ、アガサ。頼むから見ないでやってくれ」
 アガサはすぐに、ポウの真鍮を理解した。絞殺死体の凄まじい形相のことを、彼は言っているのだ。彼女はこっくりと頷くと、促されるままに部屋を出た。
 蟹のような図体が横から割り込み、彼の胸を押しのけて立ちはだかった。
 カーだった。
 「俺たちはある意味じゃあ、殺人事件の専門家なんだぜ。もっと詳しく現場と死体を調べさせろよ」
 「馬鹿野郎」
 ポウは顔色を蒼白に変え、全身を震わせて怒鳴った。
 「お前は仲間の死を、自分の慰みものにする気か。警察に任せるんだ」
 「なに寝言言ってるんだい。警察がいつ来る?どうやって知らせる?あのプレートを覚えているだろうが。ふん、刑事さんたちがお出ましになる頃にゃあ、『殺人犯人』と『探偵』以外はみんな殺されちまってるって話じゃないのか」
 ポウは取り合わず、無理にでもドアを閉めようと力を加えたが、その腕を、カーの節くれだった黄色い手が、再びやんわりと押しとどめる。
 「次はおたくが殺されるかもしれなんだぜ。それとも自分だけは殺されないって自信でもあるのか。そんな確信が持てるのは、犯人だけのはずだがね
 「何だと?」
 「おやぁ、図星かい」
 「貴様!」
 「よせよ、二人とも」
 ヴァンがカーの腕にとびかかり、ドアの横へ引きずり出した。
 「見苦しいな、カー」
 いつの間にか厨房に行ってきたのか、残り6枚となった例のプレートを手に、エラリイは言った。
 「ポウが正しい。残念ながら、ね」 にほんブログ村 ゲームブログ 今日やったゲームへ
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勇者弐位
性別:
女性
職業:
大阪のオバチャン
趣味:
ゲーム
自己紹介:
 ゲーム大好きな大阪のオバチャンです。
 やりたいゲームは発売日に買ってるが、プレイする時間がまったく足りてないでの、クリアするのはいつになるのやら・・・

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