今日のパラノマサイト FILE23 本所七不思議はどうかな?
周囲を調べると、そうこうしているうちに深夜の1時をすぎてしまった。
葉子と話すと、まったく怯えている様子もなくケロリとしている。
お酒のこと
葉子はそこそイケなくもないほうだと思うが、本物のモスコミュールは飲んだことない。
霊感のこと
葉子曰く「ちゃんと信じてないと脳がそれと認識できない。精神や魂と密接に関わっている世界だから、意識を同期させないとそっちの存在を認識できない。たまたま見えちゃう人は雰囲気に呑まれてなんか出るかもって信じちゃったせいだね」
再度、霊感のこと
この話を信じた興家くんは少しは見えるようになったかも、と葉子。
本所七不思議のこと→七不思議の数
葉子曰く、「古い伝説だから一説によると大小含めて15個くらい伝わっている、九不思議とか十五不思議よりも七不思議のほうが言いやすいから、伝承として後世まで語り継がれたのでは?」
本所七不思議のこと→怪談なのこれ?
葉子曰く、「怪談ってよりは、ただ不思議な噂話を集めましたって感じの内容だよね。何百年も前から伝わっている話なんて、語り部を経ていくうちに伝言ゲームみたいに話の内容なんて全然違うものになっちゃうわけだ。置き去りにする意味の置いてけぼりは、この置いてけ堀が語源だって言うけど、今伝わっている不思議の内容にそんな誰かを置き去りにすような意味全然ないじゃん。本当は何かを置き去りにするような話だったかもしれないから、それを知りたい。」
蘇りの秘術のこと
蘇りの秘術は、雑誌なんかでも取り上げられて、ちょっと前から話題になっている。
葉子曰く、「太古の昔、高名な陰陽師によって生み出された死した者を蘇らせることができるという禁忌の法術。その術について具体的に記された古文書が残されていたという話なんだけど、これは郷土史研究家の新石英樹先生が発表した内容が噂話の出どころなんだって。」
新石先生の有名な言葉に「未知の探究は、信じるところから始める」があり、葉子もそれを口にする。
超常/呪詛:蘇りの秘術
「葉子さんは、その蘇りの秘術ってやつも探してるってことなのか?本所七不思議と蘇りの秘術って、もしかしてなんか関係あるとか?」
「実を言うと、本来の目的は逆なの。最初は蘇りの秘術を探してたんだけど、本所七不思議を調べる必要が出てきたんだよね」
どうして秘術を探してた?
葉子は、ひと月くらい前の事故で死んだオゴポゴを生き返らせようとしていた。
オゴポゴは、葉子が8年間飼っていたイヌの名前だ。
七不思議とどういう関係が?
「本所七不思議の本来の話とやらが、蘇りの秘術を手に入れるためのカギとなる。だからここで本所七不思議のひとつを調べている、とかそんなところか?」
「わたしも噂話で聞いただけなんだけど、どうも本所七不思議って伝承が生まれたきっかけに、蘇りの秘術が関わっているかどうとかで。」
「本所七不思議が生まれた頃に?ってことは江戸時代に?でもさっきの話だと蘇りの秘術は太古の昔に生まれたものじゃ?」
「太古からの伝説の秘術を江戸時代のとある術師が復活させた、ってことみたい。さっき言っていた秘術について記された古文書ってのが、どうも江戸時代に書かれたものらしくてね。あ、『禄命簿』っていうらしんだけど、その古文書。それによると、秘術を得るための秘密が本所七不思議に隠されているのでは、と。」
超常/呪詛:禄命簿
突然、空気が変わったような気がした!
葉子は、彰吾の背後を凝視したまま凍り付いたように動かなくなってしまった。うしろに何かあるのか?
葉子に話しかけるも、葉子は言葉にならない声を発するのみ。
後ろに振り向いて、ZLを押す。
葉子の方を見ると、葉子が倒れている・・・
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