忍者ブログ

チラシの裏~勇者弐位のゲーム日記

 ゲーム大好きな大阪のオバチャンのほぼゲームのことしか書いてない日記。10年やってたブログがプログラム書き換えられて海外の怪しいサイトに飛ばされるようになったんで、2017年4月に引っ越ししてきました。10年分の過去記事が36MBもあるし、データが壊れてるのか一部送れないものもあり、まだまだインポートの途中(;^_^   過去記事分は引っ越しで持ってきたものなので、表示が一部おかしいかもm(__)m  

志岐間春恵:捕まろうが 死のうが



 今日のパラノマサイト FILE23 本所七不思議はどうかな?


 午前10時台
 白石家付近


 利飛太「招待しようマダム。彼らがこの国を守る警視庁のエリート刑事だ」
 襟尾「エリートじゃないけど襟尾です。奥さんよろしくお願いします。でこっちのいかつい顔のガンコオヤジが大尊敬する凄腕警部の津詰です」
 津詰「襟尾よ、持ち上げるのか落とすのかどっちかにしてくれ」
 春江「まあ刑事さん?」
 利飛太「そしてこちらのレディは僕の依頼人のマダム志岐間春恵だ。彼女の父君は警視庁のお偉いさんのので粗相のないようにな」
 襟尾「志岐間・・・わかりますか、ボス?」
 津詰「聞き覚えはあるが・・・」
 春江「そんなに緊張なさらず。今回の件は父とは無関係なので」
 襟尾「・・・だそうですよ!命拾いしましたね、ボス!」
 津詰「俺に後ろ暗いことがあるような言い方すんじゃねえよ」
 春江「まあ、愉しそうな刑事さん。珍しいタイプね。私の知っている警察関係者は面白みのない人ばかりだから」
 襟尾「はい、オレたち明るく楽しい犯罪検挙をモットーにやってますから!」
 春江「そう、がんばって」
 津詰「ちょっと待て、俺初耳だぞ」
 利飛太「とまあ確かに珍しいタイプの刑事さんたちだ」


 利飛太の右側の地面を調べる→なめどり#12を発見!


 利飛太と話す。
 春江「探偵をやっていると、はっぱり刑事とは縁があるものなのね」
 利飛太「そうでもないさ。こっちの彼は偶々僕と同期の桜だったというだけだよ」
 襟尾「ああ利飛太も昔は警察官だったんです。数年で辞めてこんな稼業を始めてしまったけど」
 利飛太「襟尾、君もどうだ。探偵は自由でいいぞ。暮らしの安定とはほど遠いが」
 襟尾「もう辞めてから2年くらいか?その間連絡もできなかったが、個人事務所なんてすぐに立ち行かなくなると思ってたけど、意外に続いているんだな。それより警察に戻ってくる気はないのか?」
 利飛太「鳥を愛でる時間すら持てないのはもう勘弁だ。僕はそっちの世界には向いてないよ」
 襟尾「いいや利飛太、キミの能力はこの社会の平和維持のために必要だよ
 利飛太「そんなことはないさ。僕は今の仕事を天職だと思っている。僕はこっち側から、君らでは救いきれない小鳥たちを助けていくことにするよ」


 利飛太と話す。
 「そんな過去があったのね」
 「誰しもいろいろあって今がある。まあ、有意義な経験だったよ。こういう人脈もできたしね」


 襟尾と話す。
 襟尾「利飛太、ここへは何しに?なんの調査なんだ?」
 利飛太「そうだね、言ってみれば、警察の尻拭いの類かな。君たちも去年の誘拐殺人事件での不祥事を忘れちゃあいないだろう?」
 津詰「あ!志岐間!思い出した!去年の誘拐事件!」
 襟尾「なんかありましたっけ?」
 津詰「馬鹿!志岐間宗禎官房のお孫さんが誘拐された事件だよ。ってことは奥さん、あんたの息子ってわけか」
 襟尾「あまり報道されなかったけど警察の判断ミスで救出失敗したっていう・・・」
 春江「ええ、そこは内々で処理されたみたいだから。どうやら警察内部ではあまり蒸し返したくない事案みたいで」
 利飛太「その後の調査もお粗末なものだった。だから僕が出てきたってわけだ」
 襟尾「そうか、まだ犯人は捕まってなかったか。利飛太はその調査をしていて、それでここに来たってわけか?」
 利飛太「ああ、誘拐事件に関係していた者がこの辺に住んでいたようなのでね」
 襟尾「住んでいた?過去形?」
 利飛太「ああ、すでに先週亡くなっていた。親族にでも話が聞けないかと思ってね。でも留守だったから出直そうと思っていたところだよ」


 襟尾と話す。
 「警察の不祥事と言われると、なんだが面目ないです。誘拐犯も本当なら我々が見つけないといけないのに」
 「いいえ、うちの身内だとも言えるから。あなたが責任を感じなくても。真面目なのね」


 津詰と話す。
 津詰「ああ。ところでマダム。唐突ですまないがひとつ確認させてくれ」
 春江「はい?」
 津詰「あんたら、本所七不思議の呪いになんか心当たりはねえもんかね?」
 利飛太「おっと警部、マダムには・・・」
 津詰「探偵はちいとばかし黙っててくれや。俺はこのマダムに聞いてるんでな」



 →知らない
 春江「本所七不思議は知ってるけど、呪いってなんのことだか」
 津詰「そうか、じゃあいい。悪かったな急に」


 津詰と話す。
 津詰「そういえば、昨晩遅くこの近辺で、やたら目立つ白い服を着た奇妙な男がうろついていた、って情報があってな。あんただろ、探偵屋」
 利飛太「まず間違いなく僕だろう。実際昨晩遅くもこのあたりで調査をしていたからね」
 津詰「なんか普段とは違うような異変はなかったか?」
 利飛太「言われてみれば、不審な人物は何人か見掛けたけど・・・さっき呪いがどうとか言っていたけど、公僕ともあろう者がいったいどうしたんだい?」
 襟尾「彼は能力のある男です。事情を話して協力を仰ぎましょう」
 利飛太「協力できるかはわからないけど、なかなか興味深い話だ。今このあたりで何かが起こっているのだろう?本庁のあなたがたが出てくるくらいだ」
 津詰「まあ、いいだろう。非常時だ」
 襟尾「ありがとうございます。聞いてくれ利飛太。実は今・・・」
 利飛太「ほう、呪いの力で殺して滓魂を集めると蘇りの秘術が使える、と。そのため呪詛珠というものが、本所七不思議に紐づいているわけか」
 襟尾「今ここらで起こってる変死事件もその呪いによるものらしくてね。この事態を取り鎮めるために呪主を探して呪詛珠を集めているわけだ。何か情報があったら教えてくれないか」
 利飛太「ふむ呪主、怪しい人物か。そういえば南割下水通りで、中肉中世の不審な中年男性を見たな。なんだかキョロキョロと、獲物を探しているような目つきだったよ」
 津詰「たぶんそりゃ新石だろうな。そいつなら、もう呪詛珠を回収済みだ」
 利飛太「さすが凄腕刑事だ。すでにいくつか回収しているのだね」
 津詰「ほかにはねえか?」
 利飛太「特に思い当たらないなあ」
 津詰「そうか、残念だ」


 津詰と話す。
 津詰「このあたりを調べてて呪主っぽいヤツを見かけたなら情報くれると助かる」
 利飛太「わかった、その時はお伝えしよう」
 襟尾「利飛太、もしよかったらこっちの件にも手を貸してくれないか?消息が掴めない人物が何人かいる。人探しはキミの専門だろう?」
 利飛太「悪いが今は別の調査中だ。こちらも信用商売なものでね。先に受けた依頼を優先しなければいけない」
 襟尾「そうか、悪かったね」
 利飛太「それに探偵なんかに頼まなくても組織お得意の人海戦術があるじゃないか」
 襟尾「そうなんだけど、なんだが今回の件は一筋縄ではいかない気がして」


 襟尾と話す。
 襟尾「そう言えば、利飛太。この辺に住んでいる関係者が先週亡くなった、とか言ってたけど、それってもしかして白石美智代か?」
 利飛太「なに!」
 襟尾「やっぱりそうか。実はオレたちも白石美智代の調査のためにここに来てるんだ」
 利飛太「白石美智代が呪いと関係しているってのか?」
 襟尾「いや、厳密には呪いの件じゃなくて吉見の事件のほうなんだけど」
 利飛太「そうか吉見肇の件か!」
 襟尾「ああ、同期だった吉見肇が殉職したのは知っているよな?」
 利飛太「もちろんだ。惜しい人物を亡くしたよ。なるほどね、墨田署の少年係の吉見と白石美智代が綱繋がるわけか!」
 津詰「おい待て、それより白石美智代が誘拐事件の関係者ってどういうこった?」
 利飛太「これは意外なところで話が繋がってきたかもしれないね。ならば、ここは情報交換をせねばなるまい。教えるかわりにそちらの持っている白石美智代の情報を教えてもらえるかな?」
 襟尾「ああ、いいだろう。実は・・・」
 利飛太「何ィ!白石美智代の亡霊が城之内を呪い殺した疑いがあるだって!ならば城之内の言っていた通りじゃないか!」
 襟尾「いや、もちろんこちらだって確信しているわけじゃないよ。ただ目撃情報や現場の証拠を考えるとそういうことに・・・」
 利飛太「その霊感女子高校生とやらが聞いたという証言か・・・しかも白石美智代は自殺じゃない可能性がある、だと?」
 襟尾「何かわかったのか?利飛太」
 利飛太「岩井官吉郎じゃないか!だったら次は岩井官吉郎だろう。おい、白石家のドアを開けろ!中を確認する!」
 襟尾「どういうことだ利飛太。ボス」
 津詰「大家に許可を取ればカギは開けられるが」
 利飛太「まだるっこしい!じゃあ許可はあとで取っておけ!」
 襟尾「おい待て!勝手に・・・」
 利飛太「なんだこんなオンボロドア!こうしてやる!」
 襟尾「こら!無茶するな利飛太」
 利飛太「これを見ろ!」
 春江「ひいっ!!」
 襟尾「うわっ、なんだこの部屋!男が死んでる!」
 津詰「コイツは、白石美智代の父親か?」
 利飛太「厳密には父親ではないが、状況的にもこいつが岩井官吉郎で間違いないだろう。検死するまでもなく、死んでいる。全身がボコボコに折られているね。昨夜のうちにやられたようだ。エリオ、岩井のこの死に方は城之内と同じだったりしないのか?」
 襟尾「確かに!城之内も全身に強い衝撃を受けたような死に方だった」
 津詰「そりゃどういうことだ探偵!」
 利飛太「受け容れろ!白石美智代はいる!彼女が呪いの力で、自分の人生を壊した大人に復讐しているということだ!」
 襟尾「そんなバカな!本当に蘇ったとでもいうのか?」
 利飛太「そう考えなければおかしい。そしているとしたらきっと・・・」


 案内人「この日の朝8時の時点では、白石美智代はこの本所地区のどこにいたでしょうか?」
 →駄菓子せんのや


 案内人「はい正解です。では物語の続きに戻りましょう」


 襟尾「そこに白石美智代が?」
 津詰「この事実にあの娘が、耐えられるのかどうか・・・。ひとまずエリオ、ここの件、本部に連絡頼む」
 襟尾「わかりました。通報ならオレに任せてください」
 津詰「さて、今のうちに現場を調べておくか」
 春江「そこに、同じ人物の写真がたくさん貼られているけど」
 津詰「おいおいおいおい!待て待て、この写真全部根島史周の写真じゃねえか!気持ちわりいな!」
 春江「そういえば当時よく新聞や雑誌で見た顔。よく見ればここにたくさん貼ってあるの、全部当時の根島事件に関する新聞や雑誌の切り抜き?」
 津詰「どういうこった?」
 利飛太「ふむ、よく調べてみようか」


 切り抜き記事を調べる
 利飛太「20年前の根島事件に関する新聞や雑誌の記事がたくさん貼られている。これはどういう意図なんだろうか」
 津詰「白石家のヤツが、根島事件と何か関係があったってことか?あるいは恨みを忘れないようにするため、とか?」
 利飛太「根島事件が、何か今回の事案に関係したのかい?」
 津詰「ああ、この根島史周が、今はすでに仮出獄してるんだがよ、呪詛珠を手に入れて呪主になっていて、今日の日暮れに呪いで大量殺害すると予告しやがった」
 春江「え!」
 津詰「今緊急手配中だが、なかなかシッポを掴ませねえ」
 利飛太「実はここのマダムも根島事件とは無関係ではなくてね」
 春江「20年前、私が隅田川で級友の遺体を発見して、事件が発覚したわ」
 津詰「志岐間ってこたあ、あんたあんときの学生さんか!俺も聴取させてもらったと思うが、本当にお手柄だったぜ。感謝する」
 春江「まあ、あの時の刑事さんだったの?わからなかった・・・」
 利飛太「そこですでに繋がりがあったのか。マダムはそのため根島史周から怨みを買っていないかと、心配していたよ」
 津詰「そうか、なるほど。そりゃ確かにやべえかも。アイツ恨みがましいし。奴さん、誰に入れ知恵されたか片葉の芦の呪詛珠を持っているらしい。今日日没とともに市民を大量に呪い殺すと脅かしてきてるんだがよ。それに加えて、俺個人に対してもお礼参りを企んでいやがってな。よりによって俺の娘の命も直接狙ってやがる」
 利飛太「それはますます穏やかでない事態だ」
 津詰「ジタバタすればするほどヤツの思うツボだ。着実に取り押さえていくしかねえよ」
 利飛太「岩井が根島と何か関係があるのならば、この部屋に根島史周の居場所の手掛かりがあるかもしれないぞ」


 切り抜き記事を調べる。
 利飛太「この数は、根島への相当な執着心を感じるね。根島事件の被害者と関係しているのか。あるいは、その逆の可能性もある」
 春江「逆?」
 利飛太「根島への、強い憧れだ」


 遺体を調べる。
 利飛太「身元の確認ができるまでは確定できないが、人相からしても岩井官吉郎で間違いないだろう」
 津詰「コイツ、どっかで見覚えあるな」
 利飛太「前科持ちだったという話だから、カタギの仕事ではなかったのかもしれない」
 春江「これが、呪いの力?人がかんなになっちゃうの?」
 利飛太「マダム、そんなにじっくり見ないほうがいい」


 遺体を調べる。
 利飛太「無残な有様だ」


 床を調べる。
 利飛太「しかし、イヤでも目に入るコレは、いったい何なんだ?」
 津詰「こりゃ、魔法陣だな。西洋黒魔術の儀式で使うやつだ。だが、このテのやつはおそらくよくある紛い物だろうな」
 利飛太「なんと意外にもオカルトに詳しい警部さんがいたものだ」
 津詰「偶々だよ。さっき言った霊感少女のほうが、こういったものには詳しいだろうがね」
 利飛太「この部屋では、デタラメな西洋黒魔術の儀式が行われていた、と。だが、これをやった人物はデタラメだとは思っていなかった様子だね」


 超常/呪詛:西洋黒魔術


 床を調べる。
 利飛太「見たところ、床の上にあるこれらの道具はずっと前からここに設置されている感じだね。どうやらこの儀式は、しばらく前から行われていたようだ」
 津詰「この儀式は岩井がやった、ってことになるのか?」
 利飛太「白石家の母娘が、ということも考えられるが、奥にある本を調べればどんな黒魔術をやっていたのか、わかるかもしれない」


 古い本を調べる。
 利飛太「このたくさんの古い本、調べてみるか。警部さん、手袋をするんでちょっと調べても?」
 津詰「俺は外国語はわからねえからな。仕方ねえ、任す」
 利飛太「ありがとう。やはりこの本は西洋黒魔術の本のようだ。これと同じような魔法陣が書かれていて、様々な術を行う手順が詳しく書かれている。いわゆる魔導書といったところか」
 津詰「岩井が、それを見ながら儀式をやってたってことか?」
 利飛太「魔導書のほかにまとめられた手書きの資料もある。ずいぶん熱心に研究していたようだ」
 春江「岩井が?なんのために?」
 利飛太「資料によるとここにある魔法陣は、回春術。若返りの黒魔術といったところだね。ほかには蘇生の黒魔術なんていうのも載っている。いずれの術にも、生贄を捧げるといったことが書かれている」
 春江「蘇生?」
 利飛太「洋の東西や術の方式を問わず、人々が秘法に願うものは変わらないようだ」


 古い本を調べる。
 利飛太「こっちの資料は手記のようだ。どうやら岩井が書き残していたものらしい。ふむふむ、この男、ずいぶん細かく記録を残してくれたものだな。まるで誰かに提出するためのレポートのような・・・何!」
 津詰「どうした?何が書いてあるんだ?」
 利飛太「ざっと要約して説明しよう。この岩井という男は、何年も前から本気で若返りの黒魔術の研究をしていたようだ。それというのも、その魔術を成功させれば莫大な報酬が得られるかららしい。実際、この魔導書を手に入れたことで、ある程度まとまった報酬を得ている。そもそもどうやって、岩井が魔導書を手に入れたのかだが、服役中に獄中で根島史周から隠し場所を聞いて手に入れたらしい」
 津詰「はあ?なんでそこで根島が?」
 利飛太「ちなみに岩井は根島事件を報道で知ったときからずっと、根島史周に対して強烈な憧れを抱いていたようだ。もはや崇拝と言っていいレベルで。ここにある切り抜きや写真は岩井が当時からずっと集めていたもののようだね。それで偶々獄中で遭遇したものだから積極的にコンタクトを取ったそうだ」
 津詰「全然理解できねえ!いやそれよりも、わからねえのが、根島が魔導書だと?どういうこった?」
 利飛太「根島史周はなぜあんな事件を起こしたのか、その動機は長年謎とされてきた」
 津詰「俺も、結局そこは腑に落ちてねえままだったが、まさか!あいつ!」
 利飛太「そうだ、あの犯行は儀式だったのだ、黒魔術のね。kの魔導書にも、生贄を捧げる方法として根島の行ったのと同じ手順が書かれている」
 津詰「なんだと!根島は、黒魔術の生贄のためにあんな陰惨なコトやった、ってことか?」
 利飛太「そうなる。根島が行った術は蘇生の黒魔術。警部の話ではこんな魔導書はデタラメのインチキだろうだが、少なくとも根島や岩井は、本気でこの通りに行っていたわけだ」
 津詰「くそっ、フザけやがって!あの男が蘇生の黒魔術だと?」
 利飛太「根島には当時蘇らせたい人でもいたのかね?」
 津詰「ああ、そうか!そういうことかよ!!なんてこった!クソ!根島事件には、実は当時からずっと非公開とされてきた情報がある。根島の家に強制捜査に行って逮捕したときだが、あいつの家に、なぜか赤ん坊がいたんだ。生後半年くらいの女の赤ん坊だが、汚物まみれでガリガリに衰弱してて、すぐに保護したが今にも死にそうな状態だった」
 利飛太「その子は、根島の子供なのか?」
 津詰「ヤツは逮捕後、その赤ん坊は橋の下で拾ったとか言ってやがった」
 春江「拾った?捨て子ってこと?」
 津詰「真偽は不明だ。だが、当時は一つ気になる話があってな。これも有名な話だが、根島には余罪がいくつもある可能性が高かった。当時、近隣で行方不明になった若い女性が何人かいたからだ」
 春江「そうね、だいぶ騒ぎになった」
 津詰「で同じように殺した、今となっては生贄か?その被害に遭った可能性が高い女性の中に、妊婦が一人いてな」
 春江「うそ、まさか・・・」
 津詰「その妊婦を殺して、解体したときに、取り出された子供の可能性がある、と。もちろん、憶測に憶測を重ねている話なんで確定できるものじゃあないがね。ただあの男が橋の下でわざわざ捨て子を拾う可能性よりは、高えんじゃねえかって話だ」
 春江「うえ、気分が・・・」
 利飛太「マダム、しっかり。ちょっと刺激が強い話だったね」
 津詰「だが実際はそうじゃなくて、これでもしヤツに蘇生の黒魔術なんて目的があったとするなら、ひょっとすると赤ん坊はヤツの実の娘で、その母親にあたる女性が死んでいて、実はそいつを蘇らせるため、なんて可能性もあるのかもな、って思っただけだ」
 利飛太「根島に蘇らせないと願うほどの相手がいた可能性となると、そこに当てはまるわけか。今呪詛珠を持っているというのも蘇りの秘術を求めてのことかもしれないね」
 春江「あの、警部さん」
 津詰「ん?」
 春江「そのときの赤ちゃんはどうなったの?」
 津詰「出生届の出されていない子供だったが、回復後里親が見つかって引き取られた。この情報が秘匿扱いになったのもその子の将来を考えてのことだ」
 春江「ああ、無事なのね、よかった」


 古い本を調べる。
 利飛太「岩井の手記の続きだけども。根島を崇拝する岩井は獄中の彼から情報を得て魔導書を受け継いだわけだが、その情報や研究によって、巨額の富を手に入れるチャンスを得た」
 津詰「魔術を成功させたら報酬をもらえるって話だな」
 利飛太「その条件を岩井に持ち掛けた相手だけど、ヒハク石鹸の女帝会長、山森ナツヱだそうだ」
 津詰「なに!」
 春江「ああ、そういう繋がり」
 利飛太「岩井のメモによると、ヒハクの女帝は異様なまでに老いを恐れている。死んでも生き返りたい。美しさを守るためお金を惜しまない。魔術や秘術、なんにでも手を出している。それに対する執念はすさまじい、とのことだ、蘇生や若返りに関するウワサには片っ端から支援して、徹底的に調べさせているようだね」
 津詰「そのためには、金に糸目をつけずに魔術にまで手を出すってぇことか。ん、ってぇことは、今回の研究家の新石に金を出して蘇りの秘術を探させてるのも・・・」
 利飛太「ああ、今の話の流れだと、ヒハクの魔女が蘇りの秘術なんてウワサ話に飛びつかないはずがないだろうね」
 津詰「そういうわけかい」
 利飛太「急に若返ったり蘇ったりしてもいいよう、神通力を持ってるという設定にしているのか」
 津詰「なんだ?その話は」
 利飛太「いや、なんでもない。岩井は魔導書で得た前金をチラつかせ、都合のいい隠れ蓑とする母子に付け入った。つまり白石稔子と美智代の家だね。さて、ここからはマダムにも関係してくる話だよ。覚悟はいいかい?」
 春江「え?私に関係する?」


 →まさか


 春江「待って!まさか!」
 利飛太「気づいたかい」
 春江「もしかして」


 →岩井官吉郎の→生贄は→子供だ


 春江「岩井官吉郎の生贄は子供!」
 利飛太「その通りだ。白石家を隠れ蓑にした岩井は、本格的に魔術の実験を始めた。岩井がやろうとしている若返りの黒魔術には生贄が必要らしいのだけども、それは若い子供の精気を抽出する、という理屈だったらしい」
 春江「あああ、やっぱり・・・じゃあ岩井が!この男が!!」
 利飛太「岩井は根島を崇拝していた。根島を貶めた人間は、許せないだろう。また自身も警察に捕まり服役した。その点で警察にも復讐したかったろう。根島の恨みを晴らしつつ警察に恥をかかせつつかつ生贄を満たす方法」
 津詰「その全部を満たすため岩井は志岐間春恵の息子を誘拐したのか!」
 春江「ああああ!!!なら、最初から、あの子を生かして返す気はなかった、ということ?ああああ!!!」
 利飛太「誘拐犯が、警察をおちょくつような態度だったのは少し気になっていた。そもそも身代金が目的ではなく警察の信用を落とすのが目的だったのだから、当然だ。岩井は白石美智代を使って警戒を解き、通学途中の修一少年を誘拐したのだ」
 春江「岩井!この男が修一を!!はあはあ・・・」
 津詰「おい奥さん!気持ちはわかるが落ち着け!」
 春江「気持ちがわかるですって!冗談じゃない!わかるもんか!警察なんかにかわってたまるものですか!!!こいつが、生贄なんて馬鹿げた理由で!」
 利飛太「オーケイ、マダム。抑えて。ここは刺激が強い。いったん外に出よう」
 春江「ううううっ!悔しい、こんな!!」
 利飛太「警部、僕らはここで失礼するが、最後に手記にあった大事な情報を伝えておこう」
 津詰「なんだ」
 利飛太「岩井は、当然ながら昨年仮出獄した根島にも接触して、支援などいろいろと便宜を図っていた」
 津詰「はるほど、そうだろうな」
 利飛太「その中でひとつ、根島のために隠れ家も用意していたようだ」
 津詰「なに!」
 利飛太「むしろヒハクから得たお金は、白石家じゃなくそっちに使っていたようだね。根島が今もどこかに潜伏しているとしたら、その隠れ家の可能性は高いだろう」
 津詰「どこだ、それは!」
 利飛太「あいにく、その場所までは書かれていなかったが、白石美智代もその隠れ家を知っていたようだ。根島と直接は会わせてないが、隠れ家の掃除などは手伝わせていたらしい」
 津詰「っておい!その二人とももう死んでるじゃねえか!あ、いや!いるのか!」
 利飛太「そうだ、白石美智代はいる。もし彼女から証言を得ることができれば、根島の隠れ家もわかるかもしれない」
 津詰「だが、話を聞くったってよ・・・」
 利飛太「それではマダムの具合も良くないので僕らはこれで失礼するよ」


 人物リスト:岩井官吉郎


 白石家を出た利飛太と春江。
 「風に当たって少しは落ち着いたかい、マダム」
 「ええ、大丈夫。突然、誘拐犯がわかって、少し錯乱してた」
 「意図せず誘拐事件のほうが先に解決してしまったね」
 「でもね、櫂さん。私、白石美智代には、感謝してる」
 「それは、呪いで誘拐犯を殺してくれたからかい?」
 「それも少しある。だけどそれより、白石美智代がそれだけ多くの人を呪い殺しているなら、さぞ貯まってるんじゃないかと思って、滓魂。ねえ、櫂さん。誘拐犯が捕まろうが死のうが、やっぱり意味なんてない。復讐なんてしたってなんにも満たされないの。あと根島が大量虐殺で滓魂を集めるつもりなら、それでもいい。蘇りは諦めないで、お願いね」


 志岐間春恵と津詰徹生の続きが解放! にほんブログ村 ゲームブログ 今日やったゲームへ
にほんブログ村
PR

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

ブログ内検索

プロフィール

HN:
勇者弐位
性別:
女性
職業:
大阪のオバチャン
趣味:
ゲーム
自己紹介:
 ゲーム大好きな大阪のオバチャンです。
 やりたいゲームは発売日に買ってるが、プレイする時間がまったく足りてないでの、クリアするのはいつになるのやら・・・

忍者カウンター

アクセスカウンター

カテゴリー

アーカイブ

P R

フリーエリア