今日のパラノマサイト FILE23 本所七不思議はどうかな?
午前1時の緑町公園へ。
津詰と襟尾は、郷土史研究家の新石英樹の姿を見かけたので、職質を始める。
人物リスト:新石英樹
新石英樹は、郷土史研究家だが、蘇りの秘術について今もっとも詳しいと言われている人物だ。
新石と話す→何をしていた?
資料集めだと答える新石→禄命簿
「あんたも蘇りの秘術がどうすれば使えるのか知りたいクチか?警察の立場を利用して聞き出そうったってそう簡単には教えられんよ」
新石と話す→何をしていた?
「いったい何を探していたんです?」
「どうせあんたらに言ってもわからんよ」
新石と話す→研究内容について
「先生は、やっぱり蘇りの秘術を自身で使いたくて研究をしてるわけですか?」
「ふん、あんたらも警察のクセに死人が蘇るのか?」
「あれ?それじゃあ先生は秘術を信じてないんですか?」
「ああ、秘術が本物かどうかなんて私の本来の研究とは関係のないことだ。そんなものはオカルト好きの連中にでも任せておけばいい、と思っていたが、事情が変わってなんとしても秘術を探す必要ができてしまった。だから今は、蘇りの秘術がどうか本物であってほしいと願っているよ」
「その事情ってのは?」
「研究費だよ。蘇りの秘術の研究資金として多額の支援をしてもらっているからな。それにもし秘術を発見すれば、一生研究に没頭できるだけの報酬が得られることになったいる」
「ほほう、研究費用を出してあんたに蘇りの秘術を研究させてるヤツがいる、ってことか?」
「だからなんだ?子供相手の非常勤講師なんでやりたくてやってるわけじゃない。ひとつ教えてやるが、いかにも売れそうな煽り文句の本を書いたりテレビで盛り上げるコメントをする専門家など、皆本当にやりたい研究の資金のために都合のいい話をしているだけだぞ。」
「え!オレ新石先生の書いた本で、『未知の探究は信じることから始める』って言葉にすごく感動したんですけど」
「購読ありがとう。だが残念ながら私の本業はオカルト研究家ではない。未知とは潰していくものだ。歴史的資料の探索と地道な考察によって」
「なんかショックだ」
新石と話す→研究内容について
「じゃあ先生は本来なら何の研究をしているんですか?」
「私の研究テーマはひとつの歴史的事実がどんな伝承によりどう残されているのか、だ。どんな事実は人伝に残されていく中伝える者の都合によって必ず変遷されていく。ただしそれは必ずしも悪意ある都合とは限らない。曖昧だった部分を補ったせいであったり、伝えられる量に制限があり省略を余儀なくされたせいであったり、口伝によって伝えられたため話がすり替わっていったり、などなどだな。同じ出来事でも文化や環境によって伝わり方が異なり、そして内容が変わっていく。他愛もないエピソードがタイミングによってはさも不可解な伝承にとなって残る場合もある。そんな歴史と風土と伝説を照らし合わせて繋ぎ合わせる研究、といったところだな」
「なるほどな」
「例えば、この辺りに伝わる本所七不思議にしてもそうだ。中にはなぜこんななんでもない話が七不思議として残されているのか?という話もあるだろう?どうでもいいような不思議が何十年何百年と伝え続けられるのはなぜだ?そう考えると多少は興味もわいてこないかね?」
「なるほどね、そういうのをずっと研究してきたってわけか」
「だから秘術が本物なのかどうかは本来はさして問題ではない。少なくとも禄命簿が書かれた当時の江戸の人々は本物だと信じて疑わなかった。それで充分だ」
新石と話す→研究内容について
「やりたい研究と金になる研究は違う、というのが現実だよ。そのためには多少のリスクもやむを得まい」
新石を話す→禄命簿について
「その禄命簿っていう古文書はいったいどうやって入手したんだ?」
「世間に公表されている通り都内のある古い民家の蔵で発見したものだ。それがどうかは情報提供者との約束があるので言えないよ」
新石と話す→何をしていた?
「ってこと今先生が探してたものって、もしかしてあれか?」→本所七不思議
「確かに本所七不思議が生まれたきっかけとして蘇りの秘術が関わっていたという説がある。まあ、私が唱えた説だがね。だから本所七不思議を紐解いてゆけば秘術の謎について辿り着ける可能性は高い」
「ここ、緑町貢献も七不思議のひとつ『津軽の太鼓』のゆかりの場所ですよね」
「そうだな。だが、今はもうそれではないよ」
新石と話す→何をしていた?
「ってこと今先生が探してたものって、もしかしてあれか?」→滓魂
「なに、それを知っているってことは!」
「まあまあ先生、そう身構えなさんなって」→呪詛珠は隠しておく
「お互いに情報は必要だろう?落ち着いて話し合おうや」
「なんだかんだ言って私から秘術を奪って自分のものにしたいのだろう?」
「いや、まて、違うぞ!」
「もうこれ以上話すことはない。悪いな、私はこれで失礼するよ」
「あ、待て!」
新石に逃げられてしまう。
未完
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