今日の神無迷路はどうかな?
15:先に降りるべきか?へ。
エレベーターで先に降りるかどうかの選択で「あと一人で1組とします」と若林が言った。
果てしなく広がる水、すべてを飲み込むような静寂。
まるで本当に水を吸い込んだかのような喉の奥の痛みで、波立は激しく咳き込んだ。そして、自分がエレベーター前のプラットホームに横たわっていることに気づいた。
「なぜ私は床に倒れているんだ?」
「小僧、お前は急に気を失って倒れたんだよ」と黒川が見下ろしながら言った。
「私は、実験室にいるはずじゃ?」
「何のことですか?」と霜月は戸惑いながら言った。
「霜月、一体どうなってるの?一緒に実験室に降りたはずだよね?ねぇ、どうやってここまで上がって来たの?教えてよ!」
「私たちは降りたことないですよ。これから降りようとしていたところですから」と霜月が答えた。
「本当は最初に降りるつもりだったんですが、良志さんの様子が少しおかしかったので、残ることにしたんです、1組目は蕗屋さん、小酒井さん、斎藤さんの3人が降りて行ったので、私たちは2組目で降りる予定です」
その場にいる人を確認すると、波立、霜月、黒川、雪村がいた。
波立は、時間が巻き戻った、と一瞬思ったが、これから起きる未来を予知したことは確信する。
「地震!これから大きな地震が起きて、実験室は地下水で水没する。今ならまだ間に合う。急いで上に戻ろう!」
「なによそれ!虫の知らせとでも言う気?」と雪村言った。
「そんなことだと思います、多分・・・」
「あのさ、ここにはみんなお金を稼ぐために来てるわけ。あんたのなんとなくで帰れると思う?」
「これから現実になることなんです!」
「じゃあ、何か証拠を出してみせてよ」
「彼はちょっと神経質になっているだけだと思います」と霜月が言った。
「霜月、私と一緒に来てくれ!信じてくれるんだろ?」
「えっと・・・」
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