今日の神無迷路はどうかな?
波立は呼吸が苦しくなっていくのを感じだ。
「大丈夫ですか?」と霜月が話しかけてきた。
「少し息苦しい。気圧が下がっているせいかも」
「良志さん、標高が低くなるほど気圧が高くなるんですよ」
「そうなんだ?なら気圧が高くなったせいだ」
霜月は扉の横にある計器を指さしながら若林に尋ねた。
「これ、気圧計ですよね?」
「ええ」
「今、ここの気圧は97㎪で、標準気圧は101㎪・・・私たちは海抜360メートル地点にいます」
「ええ、その通りです。私たちがこれから向かう場所は合戸駅からマイナス2000メートル、海抜で言うとマイナス1335メートルの場所に位置してます。なので気圧計は最終的にこの位置を指すことになります」
若林が指さした位置は、気圧計が示すことができる最大の目盛りを超えていた。
「そんなに気圧の高い場所に行って問題はないんでしょうか?」と波立が尋ねると
「敏感は人は頭痛を感じるかもしれませんが、一般的には許容範囲です」と若林が答えた。
「水深1.5メートルほどで感じられる圧力になります」と霜月が言い足した。
「数学がお得意なんですね?」と若林が笑顔で言った。
「家族がそういう分野にかかわっていて、たぶん、その影響かと・・・」
霜月が言い終わらないうちに突然エレベーターが揺れた。
騒ぎに巻き込まれて蕗屋のポテトチップスが床一面に散らばった。
- A:「ロープ切れないよね」
- →「ご安心ください。このエレベーターには複数の安全装置が備えられています。簡単に言うと、エレベーターの急速な降下を検知した場合、自動的に非常止めにひっかかるようになっています」と若林が答えた。
- 「落下を検知するって、どうやって?」と波立が尋ねると
- 「おそらく加速度センサーによるものだと思います」と霜月が答え、若林が「その通りです」と言った。
- B:「ポテトチップスくれない?」
- → 「ごめん、これが最後の一袋で・・・でもロールケーキならあるよ。食べる?」
- 「ならそれで、ありがとう」
- 波立は、ロールケーキを食べ始めた。食べているうちに緊張感が和らいだ気がした。
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