今日の神無迷路はどうかな?
エレベーターはゆっくりと動き続けている。
気圧計もゆるゆると動き、若林が先ほど指した場所が目的地だとすれば、もうすぐ着くだろう。
波立は子供のころかくれんぼしていた時の嫌な思い出のせいで、暗い所や狭い頃が苦手だった。
8歳だった波立は、友達と倉庫でかくれんぼをしていて、大きな箱に隠れていた。その箱は、母親が嫁入り道具として持ってきたもので、古いながら非常に頑丈だった。
波立は箱に隠れたはいいが、振動でフックが落ちてしまい、内側から開けられなくなった。
暗くて狭くてカビ臭い箱の中で、酸欠で死にかけて、初めて死を身近に感じた。
小酒井が見つけてくれたおかげで波立は助かった。
それ以来、波立はかくれんぼをあまりしなくなったし、狭い場所に隠れないようになった。
小酒井が亡くなってからは、一人でいることが多くなった。
エレベーターの下降速度が徐々に落ちてきている。
エレベーターの扉の隙間から下の覗くと、金属製の足場が見えた。
「あそこが研究所ですか?」と波立が尋ねると、若林が、そうだ、と答えた。
しかし、エレベーターは足場を通過していった。
「降りないんですか?」と波立が聞くと
「研究所はもう少し下になります」と若林が説明した。
壁にB1と書かれているのが見えた。
「B1階は客室で、私たちが向かっている実験室はB6階にあるんです」
エレベーターはB6と書かれた階で停止した。
「足元の電線に気を付けて降りてください」
目の前には狭い部屋があり、びっしりと電子機器で埋め尽くされていた。
左右の壁は円弧を描いており、それに沿っていくつかの机が並べられていた。
部屋の中に入ると、ホワイトボードがあり、よくわからない数式と、手書きの図でいっぱいになっている。
若林はパソコンを操作している。
- A:レバーを引いてみる
- →戸惑うことなくレバーを引くと、頭上の照明が一斉に消えた。だが、コンピューターの画面をついている。何かしらの停電保護システムがあるようだ。
- 「君、何をしてるんだ!」
- 若林が叫んだので、レバーを元の位置に戻した。
- 「ちょっと引いてみたくて・・・」
- 後頭部に衝撃が走った。殴られたのだ。
- B:ホワイトボードに何か書く
- →ここに来た証を残そうと思い、マーカーで『良志参上』と書いた。
- 後頭部に衝撃が走った。殴られたのだ。
- C:パソコンにゲームが入っていないか確認する
- →ここにあるパソコンは最新型のようだが、デスクトップにゲームのアイコンは見当たらなかった。
- 後頭部に衝撃が走った。殴られたのだ。
- D:おとなしくしている
- →何か壊しても弁償することができないので、おとなしくしていると、扉が開く音がした。
にほんブログ村PR